退職金1000万円のうち100万円を株式投資ZOOMセミナーに溶かした60代男性
岡山県の60代男性元地方公務員Oさん(仮名)が、YouTube広告から入った株式投資ZOOMセミナーで推奨銘柄サブスクとVIPプランに100万円を投じ、推奨銘柄が軒並み下落した経緯。
Oさん(仮名・62歳男性・岡山県の元地方公務員、2023年に定年退職)から届いた話。退職金1,000万円のうち100万円を、株式投資のZOOMセミナーと有料プランに投じ、戻ってきたのは一部だけだった。定年後の暮らしを少しでも楽にしたい、という思いが入口になっていた。
「年金+200万円」というYouTube広告
2024年の夏、Oさんは YouTube で「定年退職後の資産運用、年金プラス200万円」という広告動画を目にします。運営は東京都港区の投資顧問会社で、代表は元証券マンを名乗る40代の男性。Oさんは無料のZOOMセミナー(90分)に登録した。
退職して収入が年金だけになり、これからの暮らしに漠然とした不安があった時期。年金に上乗せできるという言葉は、その不安にちょうど触れてきた。
無料セミナーの先にあった、契約
無料セミナーで提案されたのは、毎月の推奨銘柄を届ける月額契約(12万円×3か月分)と、さらに「個別アドバイス付きVIPプラン」60万円でした。Oさんは退職金の一部を充てて、その両方を契約します。合計でおよそ100万円。
無料という入口の先に、段階的に高額のプランが用意されている。無料の部分は、その売り込みへの導線だった。
推奨銘柄の、実態
毎月届く推奨銘柄は、中小型株が5銘柄ほど。Oさんは指示どおりに購入しましたが、半年で5銘柄のうち4銘柄が下落しました。VIPの個別アドバイスも「損切りせず待ちましょう」「相場が戻ります」の繰り返しで、具体的にいつ売るべきかの指示は出てこなかった。
3か月のサブスクリプションが終わると、運営からの連絡は大幅に減ります。VIPプランの「個別アドバイス」も、月に1回ほどの定型メッセージだけ。質問しても、返事は2〜3週間後に短い文章で返ってくるだけだった。
消費生活センターへ
Oさんは「役務提供の不実告知」として消費生活センターに相談します。VIPプラン分から約30万円が返金されて和解した。サブスク代と返金後の差額、それに実際の株式の損失約25万円を合わせると、総損失はおよそ60万円になった。
この失敗の構造
「元証券マン」「元銀行員」といった肩書きは、それ自体が証明されたものではなく、経歴を偽っている可能性も含めて確かめる必要がある。ZOOMセミナーの無料部分は、有料プランへ導くための入口だと理解しておくことが要った。
そして何より、退職金のような取り返しのきかないお金は、無理に「増やそう」とせず、生活を守るための資金として手元に確保しておく判断も大切だった。年金に上乗せしたいという気持ちそのものが、狙われる入口になっていた。Oさんの100万円は、その難しさを示していた。
Oさんは、退職金は増やす対象ではなく、これからの暮らしを支える土台なのだと捉え直したという。減らさないことが、年金世代にとっては何より大きな成果になる。「増やす話」が向こうから来た時点で、半歩引く構えが要った。
Oさんの体験から、整理できること
編集者注:以下はOさん個人の体験から整理した視点で、当サイトからの投資助言・売買推奨ではない。投資判断は読者本人の責任で。
心理と反省ポイント
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もう一度選び直すなら
失敗した道具・口座・サービスを今からどう選び直すか。
比較記事で軸を整理してから動くと、同じ罠を踏みにくい。
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