沖縄の大学生、X DMの草コインに110万円投じて全損した話
沖縄県那覇市の20代男性大学生Rさん(仮名)が、X DMで紹介された無名コインに110万円を投じ、2024年中盤の草コイン崩壊で価値ほぼゼロに。
Rさん(仮名・21歳男性・沖縄県那覇市の国立大学3年生)から届いた話。XのDMで紹介された無名コインに110万円を投じて、2024年の半ばにほぼ全額を失った。学生が背負うには重すぎる金額で、しかもその一部は消費者金融からの借入だった。
「次の100倍コイン」というDM
2024年1月、RさんのXアカウントに一通のDMが届く。「次の100倍コイン情報」。送り主は、フォロワー3万人の20代男性インフルエンサー風アカウントだった。やり取りは丁寧で、押し売りの気配はない。
「DEXで早期に買えば100倍は確実」。専門用語を交えた説明は、知識のある人物に見せる効果があった。Rさんは投資歴1年。確実、という言葉に引っかかる前に、乗り遅れたくないという焦りのほうが勝っていた。
相手はしばらく、無料の「情報」だけを送ってきた。チャートの読み方、次に来るとされるテーマ。役に立つ話が続くほど、Rさんの中で相手への信用が積み上がっていく。お金の話が出たのは、その信用がじゅうぶん育ったあとだった。
110万円のうち、30万円は借金だった
2024年2月、Rさんは購入に踏み切ります。バイト代を貯めた80万円。それに加えて、両親には内緒で消費者金融から30万円を借りた。合わせて110万円相当を、その無名コインに投じた。
買った直後の数字は悪くなかった。だが、それが判断を鈍らせる。含み益が出ているうちは、誰でも自分の選択を正解だと思いたくなるものだった。Rさんは講義中もスマホでチャートを開き、増えていく評価額を眺めていたという。
5月、流動性が引き上げられた
4月から、コインの価格は緩やかに下げ始める。5月、開発者コミュニティが事実上の解散状態になった。続いて流動性プロバイダーが資金を引き上げ、価格は99%下落。Rさんの手元に戻せたのは、約1.5万円分だけでした。
110万円が、1万5千円。数字の桁が変わってしまうのが、この種のコインの怖さだった。売ろうとしても買い手がいない。画面の中の評価額は、現金にできて初めて意味を持つのだと、Rさんはこのとき知った。
両親への告白
2024年6月、Rさんは両親に事情を打ち明ける。消費者金融からの借入のことも、隠さず話した。両親は借入を肩代わりし、Rさんはいま、月2万円ずつ実家に返済を続けている。
「お金より、黙って借りたことのほうが申し訳なかった」。電話口でRさんはそう言っていた。失った110万円は、これから何年もかけて少しずつ親に返していく数字になった。
この失敗の構造
「100倍が確実」という言葉は、数学的に成り立たない。確実なものに、見ず知らずの相手がDMで枠を分けてくれる理由もない。SNSのDMで届く投資の勧誘は、相手のフォロワー数や話し方の丁寧さに関係なく、入口の時点で距離を取るのが安全だった。
そして学生にとっての教訓がもう一つ。投資の原資を消費者金融から借りた時点で、勝っても負けても利息が確定する。返せる範囲を超えたお金は、そもそも投資の土俵に乗せない。Rさんの一年は、その当たり前を高い授業料で確かめる時間になった。
Rさんの体験から、整理できること
編集者注:以下はRさん個人の体験から整理した視点で、当サイトからの投資助言・売買推奨ではない。投資判断は読者本人の責任で。
心理と反省ポイント
- 上昇局面の「次の半値」は来る。逃げる速度は買う速度より遅い、と知っておく。
- 出金完了するまでは「利益」ではない。取引所のホット枯渇・規制で凍結することがある。
- 「お前にだけ教える」「上場前」「LINEグループで限定公開」は、ほぼ全部詐欺の入口。
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