福岡の女性エンジニア、NFTに380万円投じて全損した話
福岡市の30代女性ITエンジニアMさん(仮名)が、X発のNFTコミュニティに加入して380万円分のNFTを購入。2024年中盤のNFT市場崩壊で価値ほぼゼロに。
Mさん(仮名・34歳女性・福岡市のITエンジニア、年収約480万円)から届いた話。Xで見つけたNFTコミュニティを入口に、15作品以上で総額380万円を投じ、最終的に約340万円を失った。途中までは利益も出ていた。その「途中まで」が、撤退の判断を遅らせた。
月会費5,000円のコミュニティ
2023年の春、MさんはX上で「新進日本人NFTアーティスト応援コミュニティ」を見つけて加入する。月会費は5,000円。会員は、コミュニティ内で先行販売される若手作家のNFTを優先的に買える仕組みだった。
応援という言葉と、優先購入という特典。この二つが組み合わさると、消費なのか投資なのかの境目が曖昧になる。Mさんは前向きな気持ちで、最初の数点を手に入れた。好きな作家を支えている、という実感が、出費の罪悪感をやわらげていた。
15作品以上、総額380万円
2023年から2024年春にかけて、Mさんは15作品以上を購入します。イーサリアム換算で総額380万円相当。一部は二次市場で取引が活発になり、Mさん自身も数点を高値で売却して、30万円のプラスを確定させました。
この成功体験が、難しいところだった。利益が出た事実は、コミュニティの「情報優位」を本物だと感じさせる。早く知って、早く買えた自分は得をしている。その手応えが、Mさんの買うペースをむしろ上げていった。会員でいるかぎり優位は続く、と思い込んでいたという。
2024年中盤、市場が冷えた
2024年4月から、NFT全般の取引量が急に細り始める。Mさんが保有していた残りの作品は、フロア価格が95%下落した。回収できる分を売っても、戻ってきたのは40万円ほど。買い手のいない作品には、いくら待っても値がつかなかった。
中途で確定させた売却益30万円を差し引いても、総損失はおよそ340万円。MさんはそこでNFTの世界から完全に撤退し、コミュニティの会費も解約した。エンジニアとしての本業は、いまも続けている。撤退を決めたのは、損を取り返そうと買い増しかけた自分に気づいた瞬間だったという。
この失敗の構造
NFTのフロア価格は、作品の価値そのものより市場の心理で大きく動く。盛り上がっているときの値段は、買い手が消えた瞬間に意味を失う。月会費型のコミュニティが掲げる「情報優位」も、市場全体が下げる局面ではほとんど効かなかった。
もう一つ、Mさんが挙げていたのが利益確定のタイミング。二次流通で値がついたとき、早めに利益を確定していれば、結果は違ったかもしれない。上がり続ける前提で持ち続けたことが、340万円という数字につながった。Mさんはそれを、撤退してから静かに振り返っていた。
Mさんの体験から、整理できること
編集者注:以下はMさん個人の体験から整理した視点で、当サイトからの投資助言・売買推奨ではない。投資判断は読者本人の責任で。
心理と反省ポイント
- 上昇局面の「次の半値」は来る。逃げる速度は買う速度より遅い、と知っておく。
- 出金完了するまでは「利益」ではない。取引所のホット枯渇・規制で凍結することがある。
- 「お前にだけ教える」「上場前」「LINEグループで限定公開」は、ほぼ全部詐欺の入口。
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