マッチングアプリの「投資家」に380万円。3ヶ月で連絡が消えるまで(30代女性・本人とのやり取り)
S.Mさん(31歳女性・関東圏・看護師)が、マッチングアプリで知り合った相手から「将来のための投資」と誘われて、3ヶ月で380万円台を失った経緯。
S.Mさん(仮名・31歳女性・関東圏の総合病院で働く看護師)から届いた話。マッチングアプリで知り合った相手に「将来のための投資」と誘われ、3ヶ月で380万円を渡した経緯。
管理人は投資詐欺にも、マッチングアプリにも詳しくない。ただ、S.Mさんの話は、投資の失敗というより、信じたかった気持ちにつけ込まれた記録だった。途中で何度か、聞いているこちらの言葉が止まった。
マッチングアプリで出会った「投資家」
S.Mさんがその相手と出会ったのは、よく知られたマッチングアプリ。相手は「都内で投資の仕事をしている」というプロフィールだった。やり取りは丁寧で、返信も早かった。
仕事の不規則なシフトをねぎらってくれた。夜勤明けの時間にも、相手はメッセージを返してきた。S.Mさんは「ちゃんと向き合ってくれる人だ」と感じたという。
3週間で、将来の話が出た
知り合って3週間ほどで、相手は結婚や、二人の将来の話をするようになった。会ったのは数えるほどなのに、関係の進み方は速かった。
そのうち、「将来のために、二人で資産を増やしておこう」という話になった。相手は自分が使っているという投資の手法を、S.Mさんに教え始めた。
独自の取引アプリ
相手が勧めたのは、一般には名前を聞かない取引アプリだった。リンクからインストールするタイプで、アプリストアの正規の検索では出てこなかった。
最初に少額を入れると、画面の中で資産が増えていった。相手の指示どおりに操作すると、利益が出たように表示された。試しに一度、少しだけ出金してみると、本当に引き出せた。
その一度の出金が、S.Mさんの警戒を解いた。「引き出せたのだから、本物だ」。そこから入金額が増えていった。3ヶ月で、貯金から380万円。
「税金を先に払えば、引き出せる」
まとまった額を引き出そうとしたとき、画面に「税金の未払いがある」という表示が出た。引き出すには税金分を先に入金する必要がある、と相手は説明した。
S.Mさんは、おかしいと思ったという。利益にかかる税金を、引き出す前に自分で振り込むという話は、聞いたことがなかった。それでも、ここまで増えた資産を引き出すためなら、と一度は振り込もうとした。
LINEのアイコンが灰色になった日のことは、忘れられない。
アイコンが、灰色になった
税金の話で少し返事を渋ったあと、相手からの連絡が途絶えた。ある日、LINEを開くと、相手のアイコンが灰色になっていた。ブロックされたのか、アカウントごと消えたのか、それもわからなかった。
取引アプリにはログインできたが、表示されている資産は、どうやっても引き出せなかった。画面の中の数字は、最初から数字でしかなかった。
S.Mさんは警察と、消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談した。マッチングアプリ起点の投資勧誘は、同じような相談が各地に寄せられていると説明を受けたという。渡した380万円が戻るかどうかは、まだわからない。
「お金より、信じていた相手が最初からいなかったことのほうが、こたえた」。S.Mさんは最後に、そう書いていた。
S.Mさんの体験から、整理できること
編集者注:以下はS.Mさん個人の体験から得られた視点の整理であり、当サイトからの投資助言・売買推奨ではありません。投資判断は読者ご自身の責任において行ってください。
- 3週間で結婚観の話が出る関係は、進行が速すぎる。
- 独自の取引アプリ・独自の取引画面は、原則として警戒対象。
- 「税金の先払い」を求められた時点で、詐欺と判断してよい。